寿命のろうそく

生きていれば、「それは前例が無いからだめだ」とか「やってきた人がいないから」とか言う人に出会うことがある。最近も、そんなふうなことを言われてしまった。だけど、世間で活躍している人や注目されている人は、その前例を作ってきた人だと思う。

前例が無いことはできないと思っている人たちは失敗することが怖かったり、行動することそのものが面倒に思ったりするのかもしれない。だけど、それは寿命のろうそくが少しづつ小さくなっていくのを、ただ待っているような生き方に見えて仕方がない。そんな他人の生き方を否定することもしないけれど、せめてこちらの邪魔はしないでほしいとも思う。黙って自分のろうそくが風に当たらないように守っていてほしい。

とはいえ、社会で生きていいく中で他人との関わりは必要であるし、力を借りないといけない場面はあるものだ。そういう時に上手く進められるように、こう思っていることは伏せている。

珍しく女性ラッパーの曲を聞いた。流行ったからかたまたま出会うことができた。
「前例が無いのが怖いかい ならお手本になりなさい」

なるほどそうか。自分の中にも少し、前例が無いことに挑戦するのが怖いという気持ちがあったということに気付かされた。そして、自分がやればいいのだと思った。
自分で責任を取れば、自分の自由にもできるのだ。そういう寿命のろうそくの燃やし方をしたい。